都会から田舎に移住して仕事や生活をしたいと考えているけど、いろんな疑問や不安があるという方はいませんか?
最近は在宅ワークといった働き方も社会に浸透してきたので
地方の田舎で安い民家を借りてインターネットを使って仕事しようとか
子供のことを考えて豊かな自然で子育てをしたいとか
いう理由で移住を考える方も多いと思います。
移住にあたっては生活や仕事に不便なく快適な日々を過ごせるように、インターネット環境や、交通機関、スーパー、医療機関、教育機関が充実しているか情報を集めて判断することが勧められます。
しかし、意外と見落としがちで重要な情報収集は移住先で行事や慣習、地元住民との交流です。
はこフグが実際に経験した3回の田舎移住を基に、事前に把握しておきたい住民との付き合いや行事について実体験も織り込んで記載したいと思いま~す。
自治会について
自治会への加入
自治会は任意団体なので加入する義務はありませんが、自治会がごみ収集所を維持管理している場合は、ゴミ出しをすることが出来ないケースもあります。
自治会の運営や活動には、「規約(ルール)」「役員」「会議」「予算」などが必要で加入者は会費を払わなければなりません。
自治会費は現金徴収の他に郵便/銀行振り込みなどによる方法が地域によってはあります。
自治会は会長や副会長、会計、書記、監事(監査)の他に体育委員、福祉医院、交通安全委員などがあり、1年ごとの選挙や推薦、当番制で担当するパターンがあります。
自治会の総会が年1回あり会計報告や役員の選出が行われ、その後に懇親会的な飲み会があるところもあります。
自治会の行事
自治会の行事や活動は地域によって違うかも知れませんが次の様なものがあります。
- 総会(準備・片付け当番制)
- お祭り(準備と参加)
- 年数回の道路沿いの草刈り(不参加ペナルティあり)
- 交通安全の立ち番(当番制)
- 年始の飲み会(準備・片付け当番制)
- 地区の運動大会(準備と参加)
自治会の情報伝達手段
情報の伝達は「回覧板」によって行われ、バインダーに挟まれた紙情報を隣の家に手持ちで回覧する形式です。
消防団への入団
消防団は市町村の消防機関で火災や大規模災害の発生時に自宅や職場から現場に駆けつけて、消火活動や救助活動を行う非常勤特別職の地方公務員です。
他に本業を持ちながらボランティアとして自らの意思に基づく参加となりますが、世帯を持つと消防団への入団を勧誘されます。
昔は若年層を中心に構成されていましたが、近年は40代や50代以上で構成されるといった高齢化が進んでいる様です。
1回目の移住先
自治会には加入せず
一軒家を借りて住んでいましたが、大家さんが同じ区域に住んでいて自治会の中での影響力が大きかったみたいで、自治会に入らなくても問題がありませんでした。
ゴミの処理は借家の敷地内に設けられたゴミ焼き場で全て焼却して処理していました。
当時は規制のない時代で各家でゴミを焼くことが出来ていました。
※現在は自宅でゴミや草などを焼くことは出来ません。
消防団からのしつこい勧誘
消防団から入団してくれないかとの電話が何度も旦那さまにありましたが、興味のない旦那さまは居留守を使ったり電話を受ける度にお断わりをしていました。
消防団も電話では埒が明かないと思ったのかある日焼酎の一升瓶をさげて家まで来ましたが、半年以内に引っ越すので入りませんときっぱりと旦那さまが断りました。
それ以来勧誘には来ませんでしたが、子育てのこともあり本当に半年で引っ越しました。
2回目の移住先
自治会に加入
一軒家を借りる時に自治会には入るように話があったので仕方なく加入しました。
地区の皆さんは良い人が多くて早く馴染んで欲しいと思ってなのか、親切に声を掛けてくれたり色々と気を使って戴きました。
各種行事への参加
年1回の総会、年に2回の道路沿いの草刈り、お祭りで神輿を担いで各家を廻る、約一か月の期間を使ったナイターのソフトボール大会、地区対抗の運動会など数々のイベントがあり主に旦那さまが参加しました。
行事の後の飲み会
飲み会はかなりの頻度であり総会後や行事の後に公民館で飲み会が行われました。
準備や片付けは当番制です。
自治会のメンバーは地元で生まれ育った幼馴染(男性)が多く、昔の話で盛り上がって最初は旦那さまも入っていけなかったとのことでした。
ここの地域の方は本当に良い人ばかりが揃っていて、3回目の移住の時には後ろ髪を引かれる思いでした。
消防団には入団せず
消防団への入団の勧誘が一度だけありましたが、残業も多く業務中抜けることも出来ないので無理ですと旦那さまが断ってからは誘いはありませんでした。
不幸事は協力が必要!
不幸事があると連絡網で連絡があり、お通夜やお葬式の日程、段取りを打ち合わせお手伝いに行きます。
お通夜は班ごとに集合して一緒にお参りに行きます。
葬儀が自宅で行われるときは朝から葬儀の準備や炊き出し、「お斎(おとき)*」の配膳や片付けを行わなければなりません。
葬祭場での葬儀は受付と「お斎(おとき)*」の配膳や片付けを担当します。
*「おとき」とは葬儀の前に故人と最後の食事をとることです。
3回目の移住先
自治会に加入
一軒家を新築して移り住んだのですが、子育てをするには地域の方との交流も重要だと思って自治会に加入しました。
各種行事への参加
年1回の総会、年に2回の道路沿いの草刈り、お祭りの舞台づくり、お正月のしめ縄作り、水神様のイベントに主に旦那さまが参加しました。各種行事は原則で世帯主が参加することになっていましたが、公民館の掃除もありはこフグが参加したこともありました。
納得が行かない作業もあり
田んぼに水を張る前に地区の近くの水路の草刈りと溝さらいがあったのですが、田んぼを持っていない旦那さまはいつも不満を言いながら参加していました。
ちなみに、水路の草刈りと溝さらいに参加しないと2千円を払わなければならないというペナルティーがありました。
行事後の飲み会
行事があると公民館で飲み会がありましたが、旦那さまは2回目の移住先での飲み会ほど深くは付き合わずにさっさと帰っていました。
年始の飲み会も何度か誘われたようですが、実家に帰省するので参加できないと言って断っていました。
飲み会への参加や付き合いがが悪いからと言って、特に日常での付き合いが悪くなるようなことはありませんでした。
不幸事のお手伝いは可能な範囲で!
不幸事があると連絡網で連絡があり、お通夜やお葬式の日程、段取りを打ち合わせてお手伝いに行きます。
経験した葬儀は葬祭場で行われたもので、受付と「お斎(おとき)*」の配膳や片付けを担当しました。
*「おとき」とは葬儀の前に故人と最後の食事をとることです。
消防団は入団せず
消防団への入団の勧誘が一度だけありましたが、旦那さまの会社が片道1時間20分掛かるし仕事も忙しいということでお断りしてから特に話はありませんでした。
地域住民との付き合いについて
田舎での地域との付き合いには向き、不向きがあると思います。多くの人と交流をもって生活したい人は田舎暮らしには向いていると思いますが、田舎で家族だけで他人から干渉されずに生活をしようと考えている人には現実は厳しいかと思います。
地域の慣習や人間関係も気にならず自然の中で豊かな新しい生活を送りたい方にはお勧めします。
しかし、高齢化が進んできていることから若い人への負担が大きい、地域の存続も厳しいといった地域もありますのでよく検討して移住することをお勧めします。
田舎に移住を考えている方に少しでもお役に立てれば幸いです。
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