テントやタープを設営する時に、ペグを足で踏みつけて挿したり金槌で打ち込んだりしている方、手頃な石を見つけてペグの頭をガツガツ叩いたりしている方はいませんか?
ペグを地面へ打ち込むにはいくつかの方法があるので困りませんが、地面へ挿したペグを抜くのに手間取っている方が少なくないと思います。
固い地面へシッカリと打ち込まれたペグを抜くのは容易ではありませんが、ペグ抜きがあれば無理なく地面からペグを抜くことが出来ます。
また、テントやタープを設営する時に使うペグも後片付けの効率を考えて、ペグは地面に強く固定された状態から簡単に抜ける形状のものを選ぶことをおススメします。
この記事ではペグ抜きとペグ抜きと相性の良いペグについて紹介しますので、キャンプ初心者の方やペグ抜きに苦労した経験のある方はぜひ参考にしてみて下さい。
ペグハンマーと金槌の違い
ペグハンマーとは?
ペグハンマーはペグを地面に打ち込むことを専用とした金槌に形状が似たものです。
ヘッド部が金属で作られたものの他に全体がプラスチックで作られたものもあります。
ペグハンマーの中にはペグを抜くためのフックがついているものもあります。
金属ヘッドのペグハンマーは真鍮や銅、鉄、ステンレスなどの素材で作られています。
真鍮や銅は素材が柔らかいのでペグを打ったときの衝撃が少なく手首や腕を痛めにくいのが特徴です。
逆に難点と言えば、素材が柔らかいのでヘッドの打撃面が徐々に変形してくるので長い間使用するとヘッド部分の交換が必要となります。
鉄やステンレスは打撃の衝撃が手に伝わりやすい反面、ペグを早くシッカリと打ち込むことが出来ます。
金槌とは?
金槌はヘッドが鉄で作られたもので一般的には釘を木材に打ち付けるものを言い、とんかちとも呼ばれます。
また、釘を抜くための釘抜きフックがついているものもあります。
違いは?
ペグハンマーと金槌の大きな違いはペグハンマーがペグの打ち込みに特化して設計されて素材も数種類あり、金槌は釘を打つのに適した大きさと形状となっていて、素材は主に鉄であることです。
金属製とプラスチックのメリットデメリット
金属製のペグハンマーは重いのが難点ですが、ペグを地面にシッカリと打ち込むことが出来ます。
金属製のペグハンマーは鍛造ペグや鋳造ペグとの組み合わせがベストですが、全て持ち運ぶとなるとかなりの重量になって大変です。
プラスチック製は軽いので持ち運びが苦になりませんが、ペグを地面に打ち込むのに時間が掛かるし、地面の状態によってはペグを十分に打ち込むことが出来ないことがあります。
プラスチック製のペグハンマーはプラスチックペグやアルミ製のペグとの組み合わせが良く、全てを持ち運ぶとなっても問題ない重さです。
このプラスチック製のペグハンマーとペグの組み合わせは地面がある程度柔らかい場所で使うことに限定されるので注意が必要です。
ヘッドが真鍮製がおススメ
固い地面や石の多い所はプラスチックハンマーでは埒が空かないので、金属製のヘッドが付いたペグハンマーがオールマイティーでおススメです。
初めて行くキャンプ場は地面の状態や固さ、更に地面の下に何があるか分かりません。
意外と芝の下10㎝位のところに石があったり、松林の下などは地面の下に木の根っこが這い回っていたりとペグを打つのに障害となるものが隠れていることもあります。
こういった予想が出来ない状況を考えると金属製のヘッドを持ったペグハンマーがベストの選択となります。
金属製の中でも銅に比べて値段が安くて手や手首、腕などへの衝撃をやわらげる真鍮製がおススメです。
難点としては真鍮は柔らかいので打撃回数を重ねるとヘッド部分が変形してきます。
変形した真鍮ヘッドに愛着が出てきますよ!
ペグ抜きが必要な理由
柔らかい地面で簡単にペグが抜ける場合は良いのですが、固い地面になるとペグに繋げたロープを引っ張って抜こうとしたりしてもビクともしないことがあります。
また、腰を折り曲げた状態で抜くので腰に大きな負担が掛かります。
抜けないペグに別のペグを使って、てこの原理で抜くことが出来る場合もありますがかなりの力が必要になります。
ペグ抜き専用の用具は握る部分が指や手に負担を掛けない造りになっていますので、何も無いよりは楽にペグ抜きが出来ます。
一番のおススメはペグハンマーにペグ抜きが付いたもので、柄の部分を持てば力も入りますし補助の紐が付いているものであれば手首に掛けることで更に力を出せますし手が滑っても安全です。
ペグハンマーで固い地面にシッカリとペグを固定したものはいいものの、抜けなくなるということもありますし、前述しましたように地中の木の根などにペグが打ち込まれると本当にペグ抜き無しでは抜けません。
テントやタープの片づけを短時間でストレスなく終えるには是非ともペグ抜きを準備してください。
楕円形のペグとの相性がバッチリ
ペグの断面の形状がY字やV字、円形などはありますが、ペグ抜きと相性が良いのが楕円形の断面のペグです。
断面が楕円形のペグはペグ抜きとの相性が抜群で、ペグ抜きをペグの穴に差し込んで90度回転させてコネコネすると地面とペグの間に隙間が出来てペグを簡単に抜くことが出来ます。
本当にこれが簡単で90度捻るだけでも地面との摩擦面が少なくなり無理なくペグを抜くことが出来ます。
このペグを回転させるのにペグ抜きがヘッドに付いたペグハンマーが便利でストレスなくペグを抜くことが出来ます。
ペグ抜きが付いたペグハンマーと断面が楕円形のペグは是非とも所有して欲しいキャンプアイテムになります。
カヨワイはこフグでもクルッと回してポンと抜くことが出来ます!
ペグ・ペグハンマーに関係したトラブル体験
鍛造ペグはとても丈夫で地面の下に石があろうと少々のものは砕いて打ち込むことが出来ますので怖いもの知らずですが、打ち込むものが木の根だと抜くのに相当苦労します。
ペグ抜きが付いたペグ付きのハンマーはその形状からてこの原理を使ったり、地面を掘ったりして使いたくなりますが、強度の無いものは注意が必要です。
松の木の根に刺さって抜けない
横浜市にある野島公園キャンプ場は松の木がある土のキャンプサイトで、土も固くおまけに松の木の根が地表付近を這い回っています。
いつもどおり固い地面と感じながら鍛造ペグを打ち込んだのは良いものの、帰り支度でペグを抜こうにもビクともせず。
ペグを90度回そうにも全く動かず、ペグの横をペグハンマーで叩いたり、別のペグを使っててこの原理で動かしたりと四苦八苦してやっとペグが抜けるという経験をしました。
確かに地面にペグを打つときに変な感触はしたものの、そのまま打ち付けたのが失敗でした。
ペグが入る感触に異常を感じたら直ぐに抜いて別の場所に打ち込むことをおススメします。
ペグ抜きの破損
これも前述と同じキャンプ場ですが、テントの下のグランドシートを敷く時に地表に顔を出している小石を、ペグハンマーの先っちょで掘り起こそうとして地面に打ち付けたら、大事な先っぽが折れてしまいました。
小さな石が埋まっていると思いきや、地表に出ている部分は氷山の一角で地中には硬~いご本体があり、そいつに先っぽが当たって折れちゃったみたいです。
皆さんはペグ抜き付きのハンマーを本来の用途以外にご使用にならないようにご注意ください。
まとめ
テントやタープを強風から守るために設営には地面にシッカリと密着する丈夫なペグを選ぶ必要があります。
地面にシッカリと密着したペグは普通に抜くのには苦労しますが、断面が楕円形のペグとペグ抜きがついたペグハンマーを合わせて使うと簡単に抜くことが出来ます。
断面が楕円形のペグは金属製ですので、本数を揃えるとかなりの重量となりますし加えてヘッドが金属製のペグハンマーとなると運搬で負担となりますが、テントやタープの設営や撤収をストレスなく行うのには是非とも揃えて欲しいキャンプ用品です。
この記事がペグやペグハンマーの購入をご検討の方の一助になれば幸いです。
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